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2006年1月24日 (火)

リングにかけろ の感想

 私がこの作品を初めて読んだのは高校生の頃でした。
どこぞの誰かが何を血迷ったか、全巻学校に持ってきたらしく、
友人達が回し読みしてたので、私も読んだ訳なのですが、
これが色んな意味で面白かったんですね。
もちろん、ストーリー等も普通に楽しめるのですが、
やはり高校生となると、もはや子供ではなく、大抵の事は分かる年頃なもので、
「剣崎かっちょえ~」とか、「オレもボクシング始めようかなあ」なんて思う事など
全然なく、「いつからボクシングは五対五の団体競技になったんだよ!」とか、
「あんたらギリシヤ12神なんて言ってるけど、人間でしょ?」だとか、
ツッコミながら楽しんでいました。

 特に、ギリシヤ12神との戦い以降は、インフレも凄いことになってるので、
もはやギャグにしか見えません(元からギャグだと言う説もあるが)。
これが聖闘士や忍者の戦いだと言われれば、まだ分かりますが、
主人公である高嶺竜児を始めとする、この作品の登場人物達は
聖闘士でもなければ、忍者でもなく、ごく普通の人間であり、
普通に、そして大真面目にボクシングをしているに過ぎないのです。
それゆえ、彼らが真面目に戦えば戦うほど、その現実離れしたあり得なさに、
ボクらは爆笑する以外、何も出来ることはありませんでした。
 「デビルプロポーズ」、「影道冥王拳」、「ムーンライト・ヘブン」……etc。
彼らは、恐らく自分で一生懸命考えたであろう必殺技の名を叫びながら、
どんなパンチなのかさっぱり分からない、ぶっちゃけ、ただのストレートや、
アッパーやフックであろう普通のパンチを繰り出すのです。
こんな面白ボクシングを見せられて、笑わない人がいるでしょうか?
純粋なファンの方には本当に申し訳ないのですが、
このような理由から、私はこの作品を違った意味でしか面白いと思えないし、
印象に残っているシーンにしても、「リンかけと言えばギャラクティカ・マグナム」
なんてことは全然なく、ギリシヤ12神の1人、アルテミスが「ムーンライト・ヘブン」
と言って、ナポレオンにただの右ストレートをかましているシーンが
一番印象に残っており、今でも思い出すだけで笑いがこみ上げてきます。

 しかし、そうは言っても、この作品が名作であることには違いありません。
私がこの作品で一番凄いなあと思ったのは、ラストバトルで竜児と剣崎が
戦ったことです。
こんな風に、最後にライバルが雌雄を決するという展開は、
当時では大変珍しかったし、実際ほとんどなかったのではないでしょうか?
特に少年漫画において、主人公のライバルと言うのは、頼りになる戦友、
もしくは、いずれは超えてしまう存在というのが定番なものだから、
この展開には凄く斬新だなあと思いましたし、燃えもしました。
もしこの作品がなければ、『スクライド』(アニメ版)もひょっとしたら、
世に出てこなかったかもしれない………。
もしくは、あのようなラストにはならなかったかもしれない……。
って言うのは、いささか言い過ぎのような気もしますが、
いずれにせよ、車田正美先生の代表作にして傑作であることには
違いないと思います。
 

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