ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 の感想
今更エヴァなんて………。
そう思っていたはずなのに、はずなのに!
気付いたら観に行ってました(笑)。
しかし、結論から言わせてもらえば、大変面白かったと思います。
ストーリーは従来の6話までと概ね同じではありますが、前評判通り、
世界観は微妙に違ってるし、「リメイクではなく新作だ」と言われるのも頷けるくらい、
何もかもが一新されていました。
映像やCGなんて気合入りまくりだし、音楽についても、
懐かしいおなじみの曲もありましたが、全体的に見て新曲がかなり多く、
これがまた凄く良いときている。
おまけに、従来のエヴァからは考えられないくらいの(と言っても微細なものだが)
ポジティブな表現、演出が多々見られ、シンジやミサトに対して、より好感が持てる
ようになってたのも大きなポイントです。
リメイクだと思って観たら、思わぬしっぺ返しを喰らいかねん(なんのこっちゃ)。
そんな感じの、文句の付けようのないくらいに、今回の新劇場版エヴァは、
エンターテイメント性溢れる、健全で、真に面白いアニメ映画だったと、私は思います。
そして、嬉しいことに、次の「破」の章からはストーリーも完全な別物になるようだし、
その後にまだまだ2本も控えていると言うのだから、これはもう、女房を質に入れてでも
観る価値があると言っても、決して過言ではないでしょう。
願わくば、従来通りグダグダで終わってしまわぬよう、庵野監督には頑張って
いただきたいと思う、今日この頃です。
※ 以下、ネタばれですのでご注意を!
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【ネタバレ簡易感想】
ラミエル、形状変わり過ぎ!
って言うか、強過ぎ!
改めてラミエルって強かったんだなぁ~と思わせられました。
ゼルエルよりも、ラミエルの方が最強の名に相応しいと思うのですが、
いかがでしょうか?
……と言う訳でですね、先程ガラにもなくベタ誉めしましたが、
下手すると、ラミエルとの戦闘しか記憶に残らないくらいに、
ラミエルが凄かった!と言うのが、今回の新劇場版の率直な感想なんですね(笑)。
と言うのは、半分本気なんですが(笑)、やはり新作と言うだけあって、
イメージがガラリと変わりましたね。
前述したように、今回のエヴァはポジティブな表現、演出が多々あった為、
非常に健全でクリーンな印象を受けました。
特に、ヤシマ作戦開始前に、ミサトが広報部に届いたトウジとケンスケのメッセージ
をシンジに聞かせ、シンジが勇気付けられるところや、ラミエルの反撃を受け、
戦意喪失した(と思われた)シンジを見限り、レイと交代させようとしたゲンドウに対し、
「シンジは自分の意思でエヴァに乗ったのだから、シンジに委ねるべきだ」みたいな
こと、さらには「自分の子供を信じてください」と、ミサトが訴えるシーンは、
良かったですね~熱かったですね~。
ラミエルを撃破した後の、シンジとレイの会話も、従来のものと違って、
レイがシンジの笑顔にゲンドウを重ね合わせることなく、あくまでシンジに笑顔で応えた
というところも良かったと思います。
なんせ、従来のあのシーンは、一見レイとシンジが分かり合えたように思えるものの、
あの時のレイの笑顔は、シンジの言葉に応えたのではなく、ゲンドウを思い出しての
ことであるかもしれない、すなわち、人は互いに分かり合えないものであり、
現実とは残酷にして、真実と言うものは分からないものである、ということを示していた
らしいですからね。
そういう従来のエヴァ特有のネガティブさは、次回以降もどんどん切り捨てて欲しい
ものです。
もっとも、次回予告で、「壊れていくシンジの物語」とか言われてましたから、
不安を感じずにはいられないのですが(笑)。
ただ、次回以降は完全にストーリーも別物になるようだし、
エヴァ5号機、6号機に加え、新キャラまで登場するのだから、
不安以上に期待の方が大きいんですけどね。
もっとも、これを言って良いものかどうか非常に迷うのですが、
これって単に、当初の企画段階のものをやってるだけなのでは………?
という気がしないでもないんですが、やっぱ言っちゃいけなかったですかね?
昔、企画段階のエヴァの詳細がネットに出回ってましたが(今もあるのかな?)、
なんかそれっぽい感じがするんですよね。
確かタイトルも「エヴァンゲリオン」じゃなく「エヴァンゲリヲン」だったような気もするし、
内容ほとんど覚えちゃいませんが、月より襲来する12使徒だとか、
そんな断片的な記憶と、なんとな~く被るんですよね。
(6号機とそのパイロット(カヲルなのかな?)も月からやってくるらしいし……)
まあ、気のせいと言えば気のせいなのかもしれませんが(笑)。
どっちにしろ、ほとんど記憶がない以上、差し支えあるものでもないし、
余計なこと考えず、期待することにしましょう。うん。
後、宇多田の主題歌はイマイチだったと思います(笑)。
うん。Fly Me To The Moonの方がまだマシだった。
個人的な意見としては………。
最後に、どーでもいいツッコミを1つ。
ラミエルとの戦闘中に、シンジ君は「エヴァを上手く操縦する自信もないし…」
みたいなことを言ってましたが、ラミエル撃破後、シンジ君は非常に速やかに、
そして的確に、零号機の背中をプログレッシブナイフで切り裂き、エントリープラグを
抜き取っていやがりました。
って、メッチャ操縦上手いじゃねーか!!!!
そんなんだから、アスカに嫌味言われるんだよ!
っーわけで、次回のアスカの活躍に期待したいものです(笑)。
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【気になったこと色々(変更点とか謎とか)】
※ 記憶が曖昧なところもあるので、予めご了承下さい。
1.サキエル
4番目の使徒になっていた。じゃあ3番目は?
2.使徒殲滅はリリスとの契約だとキール議長が言ってました。
そのリリスは地下で例のごとく磔状態。しかし………。
3.使徒の死に様がより凄惨になっていた。
コアが破壊されると、肉片や内臓みたいなものがボコボコと膨らんで破裂………。
戦闘終了後、辺り一帯血の海になるのが、なんだかなあ~と思えました。
なに、このグロさ?恐怖のキョーちゃんへのリスペクト?
4.リリス
例のごとく、地下で磔にされていたが、顔の仮面が従来のものと違ってた。
そして、リリスは第二使徒であることがはっきり言及された。
さらには、ラミエルに一度敗れ、エヴァに乗りたくないと言うシンジを、
ミサトがリリスの元まで連れて行って、サードインパクトのトリガーだと言った。
5.使徒は全部で13体?
ラミエルが出現した時点で、ゲンドウが倒すべき使徒は8体と言ってました。
6.カヲル君、早くも登場
ラストでいきなり出てきました。
しかも、棺みたいな物の中から目覚めるような感じで。
周りには、同じような棺みたいなものが何個かありましたが、
カヲル君みたいな存在が他にもいるのだろうか?
そもそも、彼がいる場所はどこなのか?月?
だとすると、次回予告で言われてた、月より飛来するエヴァ6号機とそのパイロット
と言うのは、カヲルなのだろうか?
そして、彼の元には、リリスと非常に良く似た人型の物体がありました。
さらに彼は意味深なことを言います。
「また3番目か。変わらないね君も」
そして、最後に、「君に会うのが楽しみだよ。碇シンジ君」
と、さもシンジを知ってるかのような発言。
うーん、今の時点ではなんとも言えんなあ。
全てシンジに向けて言ってるようにも思えるし、目の前のリリスもどきに言ってる
ようにも思える。
そしてこれが前者だったら、『ひぐらし』みたいなことになってるということなのか?
ともかく、キール議長もシナリオが次の段階に入ったとかなんとか言ってたことだし、
カヲル君が今後のストーリーで重要な鍵を握っているのは間違いないでしょう。
7.エヴァ3号機~6号機(次回予告でちょっとだけ登場)
3号機。従来同様、使徒に乗っ取られるとのこと。
ってことは、8体の使徒の内、一体はバルディエルで確定。
4号機。従来同様、消滅するとのこと。
5号機。……忘れた。なんか言ってたみたいだけど(笑)。
6号機。前述したように、月より飛来するらしい。パイロットはカヲル?
8.新キャラ
白衣(っぽい服)を着た眼鏡っ娘っぽい人だった。
リツコとゲンドウをめぐって昼メロのようなドロドロの女の戦いに期待(笑)。
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とまあ、これくらいですかね~。
他にも様々な変更点が多々見られましたが、印象に残ったのは以上の8点。
とりわけ、一番気になるのがやはりカヲル君ですね。
相変わらずおいしいところを持って行きやがります。
しかし、こうなると、アスカの今後が非常に心配です。
使徒のリストラ。そして、早過ぎるカヲル君の登場。
はたして、アスカに活躍の場はあるのか?
ストーリーもそうですが、とりわけ、次の「破」の章ではアスカに注目したいものです。
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【追 記】
よくよく考えると、カヲルはアダムのコピーだった。
(でもって、レイはリリスのコピー)
それに、白き月のアダムだとか、黒き月のリリスとか言われていたような気もする。
となれば、やはりカヲル君がいた場所は月であり、彼の元にあった(いた)リリス似の
人型の物体はアダムだと考えるのが妥当であろう。
(もっとも、従来の設定がそっくりそのまま当てはまるかどうかは疑問だが)
また、カヲル君の「また3番目か。変わらないね君も」
というセリフにおいては、この3番目と言うのは第三使徒のことではなく、
サードチルドレンであるシンジを指すものであり、
変わらないと言ってることからも、単にシンジのことを知っているというだけでなく、
以前にも同じような状況があったことを示唆しているように思える。
ってことは、これはやはり「ひぐらし状態」ってことなんだろうか?
なんにせよ、今回の新劇場版における最大の謎は、第三使徒であることには間違い
あるまい。
でも、こう言って次の「破」であっさり判明したら笑っちゃうよな……。
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コメント
TBありがとうございます!
初めまして。ぴょん吉と言います。
シンジが少し前向きに、ミサトが少し優しい性格になっていたのには自分は違和感を感じました。
自分の場合、あまりに旧作の性格が浸透してしまっているので・・・。
まぁ、娯楽色を前面に出したエヴァとしては十分成功した仕上がりになっていますよね。
戦闘シーンも迫力があり、「劇場で観てよかった!」と思える仕上がりになっていました!
確かに次回作はかなりオリジナル要素が強くなると思うので、楽しみですね!!
5号機は正確には「仮設5号機」と言っていたようです。
投稿: ぴょん吉 | 2007年9月 2日 (日) 22時48分
こちらこそありがとうございます。
おかげで5号機についても少し思い出しました。
確か、実戦配備さる5号機とか……
いや、実戦装備されるだったっけ…?
いやいや、実装配備される……?
……わかんなくなりました(笑)。
ともかく、次回以降も本当に楽しみですね。
アスカ、カヲル、新キャラの活躍はもちろんのこと、
謎の解明やバトルにも期待したいものです。
投稿: J影虎 | 2007年9月 4日 (火) 23時44分