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2009年3月18日 (水)

ヤヌスの鏡

 久しぶりの「感想リレー」です。
前回が「聖闘士星矢」で終わりましたから、今回は「や」で始まるもので、
かの大映ドラマの名作、「ヤヌスの鏡」についての感想を述べさせていただきます。

 大まかに言うと、この作品は二重人格の少女の物語です。
と言っても、二重人格の人なんざ近所や学校や職場を見回しても、
必ず1人や2人はいるものですから、特段珍しくもなんともないんですが、
そんな日常的にごくごくありふれた「二重人格ネタ」を上手いこと料理して、
極上のネタドラマに昇華させた大映テレビの手腕は、さすがと言うべきでしょう。

 と言うのも、この作品も数多の大映ドラマと同様、
複雑な人間関係、重厚な人間ドラマ、そして大げさな演出、荒唐無稽なストーリー
が目白押しなんですね。

 まず、主人公の小沢裕美(杉浦幸)は、良家のお嬢様で大人しい性格なのですが、
もう1つの人格である「大沼ユミ」は裕美とは正反対の不良娘で、
なぜか合気道の達人だったりします。

 要は、この2人を中心に物語は進んでいくのですが、
当然のことながらストーリーが進むにつれ、裕美=ユミちゃうんか?
と、実に多くの人々が疑念を抱くようになります。
それは警察であったり、学校の先生達だったり、野獣会(いわゆるレディース)
だったりするものですから、警察はなんとかユミを捕まえようと躍起になるし、
先生達も先生達で証拠を掴もうとするし、野獣会は野獣会で、
ユミを倒すのはこの私だ!と、ツンデレみたいなことを言っては、
警察の捜査を妨害したり、裕美にちょっかい出したり、「(ユミに)変身しろ!」と
要求したり……etc。
またその一方で、ユミを慕うタッチン(「僕笑っちゃいます」でおなじみの風見しんご)
がいたり、裕美に屈折した愛情を抱く、クラスメートのメガネ君(宮川一郎太)が
その歪んだ愛ゆえに、とんでもない行動に出たり、といったように、
てんやわんやの大騒ぎになるんですね。

 それゆえ、裕美の担任の滝沢けん…じゃなかった(笑)、
堤邦彦(スクールウォーズの滝沢賢治でおなじみの山下真司)は、
あろうことか!裕美から好かれていたりするものだから、
必要以上に苦悩するも、なんとか裕美とユミを救おうと奔走するのでした。

 …とまあ、以上がこの作品の大まかな内容なのですが、
その中でも私が特に印象深かったのは、堤邦彦の異常な強さと、
裕美のばあさんの折檻でした。

 先程も述べたように、堤邦彦は『スクールウォーズ』の滝沢賢治のような…
って言うか、まんま滝沢賢治なんですが、『スクールウォーズ』の時みたく、
「オレはこれからおまえ達を殴る!」とか言って殴るようなことは断じてなく、
生徒に手を上げるようなことは決してありません。
…なのに、なぜかメチャメチャ強いんですよ。これが。
ユミなんて、一応「合気道の達人」という設定なのですが、
そんなユミが滝沢賢治の前では簡単に捻られるんですね。
それも、「暴力はより強い暴力によってねじ伏せられるんだ!」
みたいなこと言って、「暴力の無意味さ」を説いたりするのです。

 しかし、こんなこといきなり何の前振りもなく見せられるものだから、
こちとら、もう理解不能。あなた一体何星人?状態ですよ。
私も思わず、一緒に観てた母に「なんで滝沢賢治、こんなに強いの?」
と聞いてみたのですが、これに対して母は「知らん」
とあっさり答えやがりました。
 まあ、母に聞いたのがそもそもの間違いだとは思うのですが、
今振り返っても、これは実に不可解であり、私の中では今でもでっかい謎です。

 もっとも、そんなでっかい謎より、もっとでっかいインパクトを受けた、でっかい存在が
ありました。
それが、先程述べた、裕美のばあさんです。
このばあさんときたら、もう凄いのなんの……
 と言うのも、このばあさん、文字通り「鬼のように厳しい人」でして、
ことあるごとに、裕美を呼びつけて正座させては、
「小沢家の跡取りとしてシャキッとせんかい!」みたいなことを言って、
棒切れでビシバシ叩くんですね。
しかもこれが、家の中で裕美だけに対してのことならばまだしも、
裕美の養父、養母に対しても、滝沢賢治に対しても、また裕美の友人に対しても、
誰彼構わず、場所を問わず、油断なく容赦なく徹底的にひっぱ叩いたり、
棒切れで叩いたり、杖でしばき倒したりするものだから、もう、惚れ惚れしますね。
下手したら、ユミよりタチ悪いんじゃないか?
と思えるくらいです。

 ですから、私は子供心に、このばあさんすげえ!おもしれえ!
と思うようになり、友人達と「ヤヌスの鏡ごっこ」で遊んでは、
ばあさんの真似して、その辺の道端から拾ってきた棒切れで友人達を叩いたりして
いました。

 それもこれも、今となっては良い思い出………
とまでは言えませんが(実際、これが先生にばれて怒られたこともあったから)、
やはり昔の大映ドラマは面白かったなあと思わせられる、今日この頃です。

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コメント

おばあちゃん(ラピュタのドーラの人)は『おばあちゃまが懲らしめてやるぅ〜!』とか言ってましたね。
そのおばあちゃまの最期、裕美に死の醜さを伝える大往生はただただ圧巻でした。
堤センセは周りから“デカイ図体した平和主義のヘタレ”と思われてて。ところがある日、ユミや野獣会でも太刀打ち出来ない、怖いお兄さんを一捻り。衝撃でしたね。
あとはスナックのママ(中村晃子)が野獣会初代リーダーだったり、ベンツに乗ったたっちんのパパがユミに入れ揚げたりとか。
懐かしいです。

投稿: Oくん | 2009年3月20日 (金) 09時18分

Oくんさんへ

ああ、そんなこともありましたね~。
堤センセとは対照的に、ヘタレで弱っちかったたっちんとか、ほんとに懐かしいですね~。
賀来千賀子の空気っぷりも今となってはいい思い出です(笑)。

投稿: J影虎 | 2009年3月22日 (日) 10時14分

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