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2009年4月 5日 (日)

ドラマ語り~『銭ゲバ』編~

 『銭ゲバ

これは観ていてやるせなかったですね。
「世の中、お金が全てじゃない!」とはよく言いますが、
そうは言っても、世の中お金がないことにはどうしようもないわけで、
そのどうしようもない現実というものを、あそこまでまざまざと見せ付けられては、
こちらとしても何も言い様がありません。
それに、結局のところ、風太郎君を捕まえようとしていた萩野刑事にしても、
人の良い定食屋の一家も、最後には金に屈するようなことになってしまい、
風太郎君が常々言っていた「世の中銭ズラ」という悲しい現実をも突きつけられた
とあっては、「やっぱ世の中金だよね~」と言うしかないじゃないですか。
そういうことを今のご時勢に、ドラマで訴えるってのはいかがなものなのか?
もっとも、最終的には風太郎君も悲惨な末路を辿ることにはなり、
金をどんだけしこたま持っていたとしても幸福にはなれませんよ、ということも
一応は示してくれましたけど、かと言って、前に述べた、この作品の良心とも言える
萩野刑事や定食屋の一家が金に負けたという事実は覆らないわけで、
観終わって非常に後味の悪い思いをしました。

 ただ、唯一救いがあったと思えるのは、親父が改心したことでしょうか。
それも驚くべきことに、この親父は最後に金に勝ってるんですよね。
10億もの金をもらっておきながら、「なんか気持ち悪い」
「オレは手元に6万円くらいあるのがちょうどいいんだ」と言って風太郎に返して
しまったのは、ちょっと驚きでした。
まあ、だからと言ってこの人のやったことは決して許されることでもないのですが、
私としては、この親父はあまり憎めない人だったため(あのすっとぼけた感じとか)、
ちょっと複雑な心境になりました。

 本当ならなんらかの報いを受けてしかるべきなのに、
そういうことも全然なく、善人である萩野刑事や定食屋の一家が金に負けてる一方で
この人はそういう執着や欲から脱却できてしまい(すなわち、金に勝った)、
その上、「親より先に死んだら親不孝なんだぞ」と、父親らしいことを言うなど、
ラスト近くになってからいきなりの株価上昇。
しかも、最終回における風太郎君の妄想の中では本当に良い親父であり、
これまた良いこと言ってるんですよ。
風太郎君が「無理しなくていいよ」と言ったのに対して、
「親は子供のために無理したいんだよ」
「その代わり、おまえがいつか親になったら、おまえも子供のために無理するんだぞ」
とか、そういうこと言うんですよ。
そして、この妄想がまたそこはかとなく泣けること泣けること。
ひょっとしたら、風太郎君もこんな人生を送れていたかもしれないんだなあ~と
思わせられて………
なのに、なんでミムラさんはあんな扱いだったんでしょうかねえ(笑)。
普段のお嬢様像が見る影もなく、蓋を開けると、がさつで飲んだくれなドラ娘……
親父とは違った方向でキャラが180度転換。
おかげで、親父は株が上がったのに対し、ミムラさんはここに来て一気に大暴落。
一応、このドラマのヒロインのはずなのに、ここに来てこの仕打ち(笑)。
風太郎はミムラさんをどこまで不幸のどん底に叩き落せば気が済むんだよ!
そう思わずにはいられませんでした。
 
 まっ、そんなわけで、色々と考えさせられたドラマでしたが、
桔平ちゃんの時代がまた来るのかなあ~と思わせられた反面、
主役であるはずの松山ケンイチ君はちょっと地味だったかなあ~と思えたのが
ちょっと残念でした。
しゃべってる時なんて、特にラスト近くの親父と会話してるシーンなんて、
「なんや、眠いんか?」と思えましたからねえ。
しかし、それでもまあ個性的なキャラという点ではうまくこなせてるなあとも思うので、
彼の今後の活躍にも期待したいものです。

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