J影虎エピソードE~私とエヴァ~その七
第七章 計算通り……?
正直、エヴァがあんな終わり方をしたことに対し、私は確かに大きなショックを受けたものの、そこまで悲観も絶望もしていませんでした。
なぜなら、当時はメディアミックスが非常に盛んだったからです。
『天地無用』、『スレイヤーズ』、『神秘の世界エルハザード』…etc.
と言ったように、一つの作品を、テレビ放送だけにはおさまらず、ラノベ、OVA、漫画、ゲーム等、様々なメディアを通じて展開する手法が当時はとても盛んに行われていました(まあ、それは今でも続いてはいるんですけど)。
それゆえ、おそらく続きはその内公開されるだろう。
むしろ、テレビでは規制が厳しい分、OVA辺りで、それこそテレビでは放送できないようなハードな内容になるのではないか?
そう思っていました。
そして、私のその予想は当たらずとも遠からずであり、後に、24話を一緒に観た玄人の友人から、「来年の7月に映画が公開されるよ。ただ、そっちの方は完全なオリジナルで、テレビのちゃんとした続きはビデオ・LD版でリテイクされるらしいよ。そっちは来年の3月頃になるみたい」と、そう聞かされました。
もっとも、その情報は後に大幅な変更がなされました。
ビデオ・LDのリテイクは3月には間に合わず、ただ、オリジナルとされていた映画の方が、テレビ版の総集編と完結編を併せたものになると…。
でもまあ、私にとってはそんなことどっちでもよかったのです。
とにかく、私にしてみれば、エヴァの謎が解明されればそれでいいわけですから、リテイクであろうが映画であろうが大した問題ではありません。
肝心なのは、これでようやくエヴァの謎がわかる!
その一点だけでした。
そして、その謎がどんな風に解かれるのだろう?
あの後、どんな展開が待ってるのだろう?
それを思うと、私は血沸き肉躍り、どこかの戦闘民族みたいにワクワクしてきました。
歓喜しました。
思わず第九を口ずさむ程に……。
しかし、私のこの期待が後に手ひどく裏切られることに、その時はまだ気づくはずもなかったのでした…。
つづく
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